歴史の継承と新たな風景の創出 寿命を全うし充分に先導的役割を果たし終えた住宅群を、住宅・都市整備公団では次代に向けて新たなる息吹を与えるため、建て替え事業を実施している。しかし、建物の老朽化とは対照的に、緑は育ち環境の核を形成している場合がほとんどである。 ここで再び「誰のためのデザインか」「次代に向けて我々は何を成すべきか」と、自らに問いかけてみると答えは自ずから明白である。 これら緑の価値を認め、新たに次代に引き継ぐ事が我々に課せられた命題である。 シャレール関目(分譲)・プロムナード関目(賃貸)はそのような考えを実施したものである。 目通り2mのクス、目通り1.8mのシンジュ、目通り1.2mの自然樹形のヒマラヤスギの列植、トウネズミモチのヒンヤリとした樹林、等。建物が新しくなっても、それらの木々が創り出す空間は過去の歴史を継承し、さらなる世代を積み重ねてゆく姿が楽しみである。 |
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